ここ数年、毎年のように猛暑が続く中、以前から気になっていたのが「空調ベスト」です。
建設現場や農作業で着用している方をよく見かけますが、
「本当に涼しいの?」
「真夏の熱風を吸い込むだけじゃない?」
「なかなかの値段で気軽に手が出ない」
と、いままで購入には踏み切れませんでした。
今回試したのは、ベスト・ファン・バッテリーがセットになった UQLiFE 12Vファン付き作業服 フルセット。
価格は約11,000円(私が入手した時点)と、「全部入り」としては比較的リーズナブルです。
私は屋外を移動する仕事をしているため、35℃を超える真夏日に実際に着用しながら、
- 風量
- ファン音
- 実際の涼しさ
- 気になった点
- 他社製品との互換性
まで検証していきます。
この記事では、私が初めて空調ベストを使った率直な感想を紹介します。
UQLiFE 12Vファン付き作業服 フルセットとは?

ベスト、ファン×2、バッテリー、接続ケーブル等、「全部入り」なのですぐに使えるのが魅力です。
外観・作り

・ベスト外観
ベストはシンプルなデザインで余計なロゴ等はなく、作業着っぽさも感じず良いと思います。
私は171cm、65kgくらいの標準的な体形ですが、Lサイズでちょうど良い着用感です。
サイズ選びによって変わってくる可能性はありますが、吸気によってベストが膨らみ過ぎないのも個人的には好印象です(膨らみ過ぎるとマシュマロマンのようになって格好良くない)。
前後に反射テープが付いているのも夜間にありがたいです。
ファンは側面に配置されるので背中にバッグ等を背負っても外気吸入の邪魔になりません。
ベスト単体で約195g(Lサイズ)、ファン2個と接続ケーブルを合わせても約375gと軽量です。
・ベスト裏側
裏側は全体的にアルミコーティングされていて、さらに裏側の背面にはベタつかないようメッシュ素材も使われています。
背中側には保冷剤を入れられる内ポケットがふたつあり、前にはバッテリーを入れられる内ポケットが左右にあります。
風量を測定
実測① ファンの正面から測定
測定条件
- ファンの中央から10cm
- 風速計を使用
- 6/8/10/12Vでローテーションしながら各3回測定し、平均値を算出
| 出力 | 平均風速 |
|---|---|
| 6V | 約1.6m/s |
| 8V | 約2.1m/s |
| 10V | 約2.6m/s |
| 12V | 約3.0m/s |
結果として、12Vでは十分な風量があり、
「格安モデルだから風が弱い」
という印象はありませんでした。
実測② 首元から出てくる風量は?
ファンから吸入した外気はベストの脇・首元から抜けていくことになります。
ですので、首元から出てくる風量がどのくらいになるのかも測定してみました。
測定条件
- ベストのファスナーの首元部分を少し開ける
- 少し開けたベストの首元に風速計を当てる
- 6/8/10/12Vでローテーションしながら各3回測定し、平均値を算出
| 出力 | 平均風速 |
|---|---|
| 6V | 約0.8m/s |
| 8V | 約1.8m/s |
| 10V | 約2.3m/s |
| 12V | 約2.3m/s |
ファンからの風量測定では数値が安定していましたが、首元の測定は毎回数値が変化しました。これは風が首の前面だけでなく側面・背面からも抜けていることと、脇からも風が分散して抜けるためと考えられます。
もう一点興味深かったのは、10Vと12Vで首元から抜ける風量が変わらなかったことです。ファン自体の風量は10Vと12Vとでははっきり違いがあるので、抜ける風の分散の仕方が変わって首元だけの風速が頭打ちした可能性があるかもしれないと思いました。
実際に猛暑日に使用してみた
結論:やはり使った方が快適
使用前は「猛暑日になると風も暖かくなる。暖かい風をファンが吸気して涼しくなれるのだろうか?」と正直なところ半信半疑でした。
しかし結論としては「思っていたより快適」でした。
気温が上がってくると吸入される外気も暖かくなりますが、風で体を冷やすというよりベスト内の汗を吸入した風が乾かしてくれることで「涼しさを感じながらムシムシ感を抑えてくれる」という印象です。
バッテリーは持つ?
私は仕事柄、
- 移動はバイクを使用
- 屋外と屋内(マンション・商業施設・路面店舗など)を頻繁に行き来
します。
状況に応じて風量を切り替えて使用している(常にフルパワーでは使用しない)こともあるとは思いますが、私の使い方だと終日使用してもバッテリーは余裕で足りています。
ファン音はうるさい?
率直な感想ですが、
確実にファン音はあります(ファンである以上、送風音はなくすことはできないと思います)。ただし、安っぽい機械ノイズではなく「サー」という送風音。
屋外ではほとんど音は気になりません。
一方、静かな屋内や店内、エレベーターなどでは10V・12Vだと存在感があります。
特に同乗者のいるエレベーター内では、私は6Vに下げるか一時的にオフにするようにしています。
良かった点
①初めての空調ベストとして十分満足できる
屋内・屋外を頻繁に行き来、移動にはバイクを使用する私の使い方的には風量は十分。
バッテリーも終日使用しても余裕で持つ。
空調ベストは私は今回初めてですが、とても満足しています。
②フルセットなのですぐに使える
追加購入が必要なものもなく、すぐに使い始められるので便利です。
③4段階の風量調整が実用的
最初は
「12V(最大風量)しか使わないだろう」
と思っていました。
しかし実際は
- 屋外8V~12V
- 店内6〜8V
という使い分けが便利(むしろ個人的には風量切り替えは不可欠)でした。
気になった点
ファンのオンオフ・風量調整の操作は本体のみ
ファンのオン/オフ、風量切替ボタンはバッテリー本体のボタンのみ。
なので、ベスト内ポケットにバッテリーを入れると、変更は面倒になります。
私はウエストバッグへ収納することで
- 操作しやすい
- ベストが軽く感じる
使い方を工夫しています。
※詳しくは関連記事で紹介しています。
他社との互換性は少し弱そう
現時点で、個人的にはここが特に気になっている点です。
採用されているDCジャックが
空調服で良く採用されている5.5mmではなく
約3.5mm。
現時点では変換アダプターなしで使いまわせそうな他社バッテリーは少ない印象でした。
今後、変換ケーブルなどを用いてみるなどさらに検証を進めていきます。
初めて空調ベストを実使用してみて、意外だったこと
①常時風量MAXが正解ではなかった
私はバイク移動・徒歩移動・屋内-屋外の頻繁な出入りがあるため、常時風量MAXは必要ありませんでした(むしろ、キンキンに冷房が効いている施設内だと風量を最小にしないと凍えてくる)。
風量最小の6Vは屋外では確実に風量不足ですが、私の場合は最小風量があるのは便利でした。
②場所に応じて風量を変えて使いたい
ファンである以上、風切り音は発生します。特に気になったのが集合住宅のエレベーター内。
同乗者がいる時はファン音を狭い空間内で響かせるのは個人的にはかなり気まずいです。
屋外ではもちろん、ある程度音のある商業施設内ではファン音は気になりません(目立つほど聞こえない)。
ですので、周りに配慮して使っていきたいと思いました。
③お腹が冷えやすい人は工夫が必要かも?
吸気した風はベスト内を通って脇・首から抜けていきます。
ですのでベストの前面も風は経由していきます。
お腹が冷えやすい人は工夫が必要かもと思いました。
※これらについても関連記事で詳しく紹介しています。
総合評価
★★★★☆(4.5点 / 5.0満点中)
・価格:◎ オールインワンでリーズナブル
・デザイン:◎ 作業着っぽくなく街中でも使いやすい
・着用感:◎
・使いやすさ:〇
・互換性:△
将来的な互換性や拡張性まで重視するなら、バートルなど実績あるメーカーも魅力だと思います(ただし価格は2倍~になりますが)。
一方で、
「空調ベストを一度試してみたい」
「まずは1万円前後で始めたい」
という方には、十分おすすめできる製品でした。
風量は十分あり、実際に35℃の屋外でも快適性の違いを実感できました。
初めて空調ベストを購入する方の入門として、有力な選択肢の一つに入れて良い製品だと思います。
関連記事
最後まで読んでいただきありがとうございました。
実際に猛暑のなか空調ベストを使い込んでみると、快適性を高めるコツがいろいろと見えてきました。
そこで、別記事でさらに
- 空調ベストを使いこなす小ワザ
- 空調ベストと相性の良い小物
- 配達の仕事で実際に試して分かった暑さ対策
など、猛暑を乗り切るための対策について踏み込んで紹介しましたので、合わせてご覧いただけますと幸いです。



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